そもそも78プラドって?
1990年〜1996年までトヨタから販売されていたランドクルーザープラドであり、「プラド」のサブネームが初めてついたライトデューティーな車です。
1990年代は空前のRV(Recreational Vehicles)ブームで三菱のパジェロに対抗するために世にトヨタが送り出したのが、ランドクルーザープラドでした。
サイズは2種類あり、3ドア車は2列シートの5人乗り(ショートボディ)、5ドア車は3列シートの8人乗り(セミロングボディ)でどちらもパートタイム4WDを採用しました。(3ナンバー登録のワイドボディ、5ナンバー登録のナローボディ)
ランドクルーザー70系と同様の角ばったボディに背面タイヤを背負っており、趣味やレジャーを楽しめる仕様となりました。ランドクルーザー70系の足まわりはリーフ(板バネ)でしたが、78プラドはコイルサスペンションとなり、街乗りにも適した足まわりへと変更されファミリーカーとしても使い心地の良さが生まれました。
※ランドクルーザー70系の足回りは年式によって違います。
1990年の販売から33年が経っており、古い車ですが、今の車にはない所有感があります。そして、現代の電子制御がメインの車ではないので車を自分で操縦している感覚が味わえる最高の車だと思います。
※1990〜1993年までが前期、1993〜1996年までが後期と区別されます。
なんで78プラドって呼ばれるの?
KZJ78Wなど型式の中に
78が入ってるから78プラドと言われているんだ!
そういうことか!
ちなみに前期と後期で何が違うの?
搭載しているエンジンが違うよ!
前期は2L-TEで後期は名機と呼ばれる
1KZ-TEエンジンが搭載されているんだ!
後期のエンジンは、現行のプラドのエンジンを含めても後世に語り継がれる名機と言われるくらいエンジン性能、耐久性に優れています。
ランドクルーザーは20万キロまでが慣らし走行とよく言われていますが、その通りで私が所有している78プラドは現在26万キロで故障なく、元気に走っています。
下記がエンジン性能の詳細です。
年 式 | 型式 | 種類 | 排気量 | 馬力 | トルク |
---|---|---|---|---|---|
1990〜1993 | 2L-TE | ディーゼルターボ | ⒉4L | 97ps/3800rpm | 240Nm/2400rpm |
1993〜1996 | 1KZ-TE | ディーゼルターボ | ⒊0L | 130ps/3600rpm | 289Nm/2000rpm |
78プラドのメリット、デメリット
所有してみて思ったメリット、デメリット
- 錆との戦い
- 小回りが効かない
- 燃費が悪い
- 修理代がかかる
- 所有感が満たされる
- 運転席からの見晴らしが良い
- エンジンが丈夫で長く乗れる
- 故障しても可愛いと思える(笑)
- ディーゼルエンジン特有の振動、音が良い
- 荷物がたくさん載る
アウトドア好きや
車好きにおすすめだよ
修理代がかかっても
長く乗りたいと思える車だよ
78プラド選びで失敗しない4つのコツ
- 1.整備記録が保存されている車両かどうか
- 2.ラダーフレーム、ボディの状態が良好な車両
- 3.購入時に予防整備ができるかどうか
- 4.後期の車両を購入する
1.整備記録が保存されている車両かどうか
整備記録が残っているとどこの部品をいつ交換したのか把握ができます。把握することによってまだ交換していないところも絞り込むことができます。幸い私が所有している78プラドは整備記録が全て残っていたので安心して購入することができました。高額修理となるものは、エンジンのOH(オーバーホール)、エンジンヘッドの割れの修理が考えられます。エンジン系の修理の原因となるものは様々ありますが、冷却系の不具合によってオーバーヒートさせてしましエンジンがブローしたという可能性もあるので、冷却系の確認もすると良いでしょう。
※冷却系とは、ラジエーターや冷却水が循環する配管など
2.ラダーフレーム、ボディの状態が良好な車両
サイドシルやクウォーターパネルは70系の泣きどころでよく錆ます。私が所有している78プラドは購入時はまだ錆は少なく問題ありませんでしたが、年数を重ねるにつれてどんどん錆びていきました。錆は見つけたら早めに対処しましょう。酷いと板金代がサイドシル片側10万円するなんてことも…。(実際に地元の板金屋さんに見積もりをいただきました。→金額が高すぎる…結果、自分で修理しました。)
また、ボディの錆だけではなく、ラダーフレームの酷い錆がないかも確認しましょう。
ラダーフレームは人間の体でいうと骨です。逆にボディは皮膚のようなものです。ラダーフレームさえ問題なければ良いという人もいるくらいです。
3.購入時に予防整備ができるかどうか
予防整備推奨一覧
・ECU(コンピュータ)
・オルタネーター
・ラジエーター
・セルモーター
・ウェザーストリップ、ランチャンネル等
・その他消耗品(バッテリー等)
製造から長い年月が経っているため、整備記録がなく、いつ交換整備されたものかわからなければ予防的に交換していくと納車後に安心ができると思います。
特にECU(コンピュータ)はコンデンサからの液漏れにより、エンジンがかからないなどの不具合が生じるため、交換歴がなければ交換することをおすすめします。また、噴射ポンプの交換もしくは噴射ポンプのパッキン交換をおすすめします。噴射ポンプが故障すると燃料供給ができないため、走行不能となります。(噴射ポンプの交換費用は15〜20万円程と高額ですが、パッキン交換のみであれば数百円で可能です。)その他にはゴム系の消耗品の交換をおすすめします。
4.後期の車両を購入する
決して前期の78プラドが悪いわけではありませんが、エンジン自体の故障が少ないのは後期の1KZ-TEエンジンです。2L-TEエンジンはエンジンヘッドの割れ、ガスケット抜け、ピストンの焼け及び潤滑不良がよくあるそうです。「整備費用を安くしたい」、「長く78プラドに乗りたい」という気持ちがあるのであれば、故障の少ない後期の車両をおすすめします。
まとめ
78プラドという車をよく知れば購入する際の後押しになると思います。本当に長く乗りたいのであれば、予防整備を実施しましょう。
もう一つ大事なことが…
奥様がいる方はよく相談して納得してもらってから購入することを強くすすめます。
古くて走行距離が多い車なので正直どこがいつ故障するかわかりません。そういったところの理解を得れるとなお良いです。
どんなところでも力強く走り、私たちに最高の景色を見せてくれるそんな車です。
「78プラドで失敗しない4つのコツ」を参考にしていただいて「失敗した…」とならないようにしましょう。
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